ラアス・ラハム

脳筋というネットスラングをご存知でしょうか。

脳みそが筋肉である、という、スポーツばかりに情熱を注ぐ人らを揶揄したネットスラングで、私が日本にいたときは

結構はやっていたのですが。

実はチュニジア語でもコレに当たる言い回しがあるそうです

ラアス・ラハム

直訳すると肉頭

チュニジア人たちがラアス・ラハムと馬鹿にする層がおりまして、最近そんな肉頭と呼ばれるであろうお兄ちゃんと知り合いになった。

 

運動不足を感じて運動場にいき始めたのがこの月曜日、

運動場は経営のKさん以外、ほかにスタッフがいないので、常連のお客さんが面倒を見てくれます。

こういうのは日本の市民体育館と一緒ですね。

常連のお客さんは様々な層がいるけれど、生活においてスポーツしかしていないような人ももちろんおります。

みなさますごくフレンドリー。

話しかけてきた1人がこう言った。

「きみ、中国人?」

いえ、日本人ですよ。と答えると

「はぁ?中国と日本って何が違うの」

。。。。

でたでたでた…

日本と中国って国違いますよ、そう説明しても、腑に落ちない様子のムハンマド

そんなこと言われてもわからない、中国と日本っていっしょじゃないの?ジャッキーチェンは何人?

と日頃から抱いていた疑問を私にぶつける

 

私は逐一説明する。日本は島国で、中国はでかい大陸の国。

言語とか色々違う、チュニジアとエジプト以上の違いがある、

ジャッキーチェンは香港出身

ここまで言うと、やっと分かるかと思いきや、まだまだ腑に落ちないご様子です。

私はご丁寧にスマホで地図を見せ、はい、これが中国で、日本はコレで、

香港っていうのがこれでジャッキーはここ出身ね!と教えるけれど、ムハンマドは

「この文字何?絵みたい」

と地図の表記の漢字にばかり注目し話は聞いていない

彼らは基本”ホーマ(地元)”から出ないので、一緒に行くコーヒーも全員が顔なじみみたいな、こういうお粗末カフェが多い

この一連の問答は、全く同じことを2回くらい別の人にしたことがあります。

1人は未だに私のことを中国人と一緒だと思っているし、

日本と中国の違い、まだ分かってくれません。

あるサンドイッチ屋での私のあだ名は、1年通い続けた今でも未だにシワワ(中国人を指すシノワーがあだ名になった)

 

この「ラアス・ラハム」族は

基本的にすっきりした人が多いです。

余計なことは知らないからこそ考え方がとてもシンプルだし、いいときはいい、悪いときは悪い

ときちんと言ってくれるので関係が楽。

深い友達にはならないけれど、一緒にコーヒーをするくらいだったらよっぽど彼らの方がいい。

ラアス・ラハムなんて呼んで馬鹿にしている側の人の方が難しくてめんどくさいこともある。

 

ただちょっと嫌なのは、行動に難あり。

食べ方が汚い、魚を食べながら口から定期的にプッと何かを吐き出し続ける

単語と単語の間、相槌、全てに放送禁止用語が入る、

外国人の女の子情報をやたら聞いてくるなど。あわよくば知り合いたいから…

真夜中に、話をしているとだんだん眩暈がしてきます

違う世界に生きているなぁと思います。