パン屋のお兄ちゃん、行く末
私の家の近くかつ、ゴールデンチューリップ・ミシュテルの目の前には、Jawharaというパン屋さんがあります。
怠惰な私はいつも朝ごはんの用意が間に合わないくらいまで寝ているので、オフィスに向かいがてら
Jawharaでパンを買い、オフィス前のカフェでコーヒーをもらって、まずご飯を食べながらPCを開くのです。
Jawharaは元気なパートのおばちゃん二人、学生バイトのお兄ちゃん数人がローテーション。
会計はいつも若さを失いかけたおじちゃん予備軍がやっている。
おばちゃんの気持ち良い接客はさることながら、学生バイトのなかでも特にアフマドは努力家。
ITの勉強をしながら、親元を離れてバイトをしながらシェアハウスで暮らしている。
英語やロシア語が話せて、パートのおばちゃんにも気に入られているよい兄ちゃんであった。
昨日、例によって朝パン屋に行くと、アフマドはいなかったので、おばちゃんに
「アフマド最近見ないけど、どこ?」
と聞いてみた。おばちゃんは悲しそうに言う。
「アフマド、もう終わり。兵役に行っちゃった。」
がーん、ショック。
チュニジアは兵役があり、兄弟のうち男が1人である場合、障害がある場合、学業期間中以外は
行かなければいけないことになっている。
アフマドは勉強をしていたはずなのに、何かでひっかかり、行ってしまったよう。
今はビゼルトの詰め所にいるのだとか。
私の同年代は、兵隊として旬の年齢が多いので、
街中で見かけなくなった友達は、もしかしたら今兵役に行った可能性もある
一番血の気の多いときに1年も2年も兵役って確かに嫌だよな…
ああ、生きるって時に大変、と思わざるを得ないです。