しっかり系女子高生
チュニジアに住んでいるアジア人、特に中心街を歩く人は飽き飽きするアレがあると思います。
収まらない声かけ案件…ただ気を引きたいだけのものから、完全にからかっているものまでさまざま。
ジャッキー!だったり、コニチワー!だったり、いろいろですが、どれもいい気分にはなりません。
来て数か月くらいは少しくらいなら反応してあげていたけど、何年もたってくると雑音と化し、完全無視が常となってきました。
不思議なのは、アジア人がもっと珍しいであろうのどかな町に行くほど、からかい人口が減る…。じろじろ見られることもないのです。
チュニスだけ顕著に視線ストレスがある。
私の通う大学はハイ・ハドラという庶民的住宅街にあり、こういうとこは結構声掛け事案多いです。
近隣には学校も多いので、いつも恐る恐る歩いている。
ところが先日授業の穴で時間が空いた際、カフェに行く途中で女子高生3人の横を通ってしまった。
通る前から、箸が転んでも笑う年代といいますか、目に入ったものすべてが面白いような雰囲気が出ていたので
『あーくるな』
と思ったのもつかの間、私を見つけるなり一人がそれはもう耳をつんざく形で
「ジャッキー―――!」
と叫んだ。うわーと思いながら足を速める私。
ところが、ちょっと驚いたことがあった。
叫んだ女子の隣にいた友達が、すかさずキツイ口調で
「ちょっとファティマ、今の何?もう2度としないで!」
と怒ったのである。彼女は彼女で
「だって日本人がいるじゃん!」
と応戦するけれど、友達は
「だから何?失礼極まりない。絶対、2度としないでよ。」
とファティマをいさめたのだ。
チュニジアに住んで、何百回とジャッキーと叫ばれたけれど、そんな風に注意をするのは
大人も含めてこの女子高生が初めてでした。
このしっかり女子高生を見て、チュニジアの未来、なかなか明るい?と思うのでした。