雇用を生み出せ!!デモ

チュニス中心部のエル・ミシュテル・ホテルの前には、教育省、労働省に加え『雇用省』のようなものがあります。アラビア語ではwizara tashghirと言うのですが、労働させ省といいますか、なんといいますか、国民に労働をさせる責任を担うのが雇用省の役目ということになっています。ハロワ省といってもいいかもしれない。

2月の半ばくらいから、このハロワ省の前にマットレスが敷かれ、ちらほらと若い男性が寝ているのを見かけるようになりました。ちょうど雨風がしのげる程度の空間があるので、新手のホームレスかな、チュニスも貧しいものだな、と思っていた。ところが若男の数が増え、どんどん増え、最近ではちょっとした合宿のような雰囲気に。

何か変だな、と思い、近くのパン屋のおばちゃんに聞いてみたら
「あの人たちねぇ、ガスリーンからでさぁ。ガスリーンで仕事がないからああやって抗議してるのよね」
と。
ガスリーンは、テロリストの潜伏することが多いシャアンビー山のふもとにあり、特に周縁化されていることで有名。貧困すさまじいようで、大卒でも仕事にありつけない若者がこうしてハロワ省に集結したのだそうです。

春になりますます血が騒ぐ彼らは、先日大声を上げ、歌いながら政府を抗議。仕事を与えよ、与えよ!と歌う…

kasserine

後ろには「雇用は憲法に含まれる権利!」とか、英語でWe just need jobなぞと書かれている。
2か月も座り込みが続き、どう決着がつくのかはわかりません。失業はここでも大問題。