ラマルサと物乞い

写真はないのですが…

チュニス中心部在住の外国人は、結構な頻度でラマルサ(La Marsa)という町に行きます。

バスで30~40分、ルアージュで飛ばすと15分くらいのところにあるこのラマルサは、

質の高いものやおいしいレストラン、お洒落なカフェがあり、町自体にそれなりの趣があるので、

ハリボテ感満載のラークより歩いてて気持ちも良い。

 

昨日、そのラマルサの海岸で涼んでいたらお兄ちゃんが寄ってきた。

物乞い風のお兄ちゃんは、イスラーム教関係のチラシを持ちながら、何か言っている。

お金が欲しいのは分かっているので、基本的に渡さない(特に若い男性)私はすみません、と一言断った。

お兄ちゃんは引き下がらない。苦しそうな顔で、

お腹が空いている。パンを買う分だけでいいから恵んでくれ。パンの分だけでいいんだ。

と訴えてくる。

チュニジアでパンの分というと、200ミリーム(約9円)。かなりしぶしぶ、200ミリームを渡した。

最近増えてはいるけれど、こうして引き下がらず何度も訴えかけてくる人は、めずらしいのです。

 

カフェに座っていたら、物売りがひっきりなしにやってくる。そのどれもが若干強引な

態度でくるのでびっくりした。ジャスミンの花束売りは、勝手にテーブルに花束を

置いて「え、買わないの?」という感じで、断ってもしばらく引き下がらない。

となりのテーブルで客がいらだちを見せている。

 

道端には座り込んで手を差し出している女性が目立ち、1日で何人も見かけた。

夏、海岸のラマルサには人があつまるため、こうして物乞いも増えるのか…

という印象を受けた。本来都会の鬱屈感から逃れるためにラマルサに行くのだけれど、

その目的はこの日はかなわなかった。