ケロアン

KAIROUAN

チュニジア大4の都市といわれるケロアン。ここにはグランド・モスクと呼ばれる7世紀に建立された北アフリカ最古最大のモスクがある。イスラム教徒にとってここはメッカ、メディナ、エルサレムに次ぐ聖地であり、チュニジア人でさえも一度は訪れたがる都市なのである。

この街のあまり知られていない秘密まで探ってみよう。

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観光共通券                                   

ケロアンの主な観光地はすべてこの観光共通券一枚で入ることが出来る。チュニジア人であったり、ムスリムであると一部の施設は入館無料であるが、基本的には各建物ではなく、共通券を提示する事で入れるので、ケロアンを観光する際は購入しておこう。

購入可能場所 :観光案内所、シディ・サハブ霊廟 他

料金      :一人 10ディナール + 撮影料 1ディナール

共通券適用場所: アグラブ朝の貯水池、グランド・モスク、シディ・サハブ霊廟、ガリアーニ霊廟、シディ・アモール・アバダ霊廟、ラッカダ博物館

アグラブ朝の貯水池                                 

 

IMG_20151101_111429大本は9世紀に造られたもので今でも現役でケロアン市民に水を送っているのがこの貯水池である。現在残されているのは4つであるが、もともとここには14もの池が存在していた。この貯水池周辺は公園のようになっており、貯水池周辺をぐるりと散策することも出来れば、下の写真のように身を乗り出してためられている水を見ることも出来る。

近くにある観光案内所の屋上へ行くとその4つすべての池を見渡すことが出来る。同時にケロアンの街並みを遠くまで見ることが出来、モスクから少し離れているため観光客もそこまで多くないので写真撮影にはもってこいである。

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開館時間:8時半から18時

入場料:共通券を利用 (囲いの門が開いている場合は公園内から入ることも出来る)

シディ・ウクバ・モスク                               

IMG_20151101_113941聖都ケロアンと呼ばれるゆえんがここにある。アフリカ最古のモスクであり、全世界のムスリムがメッカの次に訪れたいと思うモスクである。なお、このモスクは非ムスリムでも門内へ入ることが許されている。しかし服装が適していない場合IMG_20151101_114708(ショートパンツ、ミニスカート、タンクトップ、ノースリーブス、髪の毛の出ている場合等)は上から一枚かぶることの出来るジェッバといわれる服と女性は髪を隠すためのスカーフを貸し出してくれるのでそれを着用しなければならない。写真撮影も自由にできる。しかしモスクの内部にはムスリムでない場合は服装を正した場合でも入ることが出来ない。(時々入ってしまう観光客もいるが、相手の宗教に敬意を持って遠慮しよう)。中庭部分に敷き詰められているのは大理石であり、脇のミナレットの最下段はイスラム世界で最も古いものである。美しく、最古の気高いモスクには信心深いイスラム教徒が礼拝外の時間でも訪れ祈りを捧げている。

開館時間:8時から14時 (金曜日午後 入場不可) 

入場料:共通券を利用

ビル・バルータ                                    

IMG_20151101_132453メディナの一画にあるこの井戸はメッカへ通じていると言う迷信があるためここから出る水を飲めばご利益があるといい多くの人が訪れる。井戸であるが2階まで階段を上り、右手にラクダのつながれたその井戸が見える。ラクダはこの水を井戸からくみ上げるために目隠しをされ飼い主の合図と同時に井戸の周囲を歩く。ラクダと一緒に撮影をすることも出来、ラクダがIMG_20151101_132651水を汲むのも井戸の周りにすわってみることが出来る。水を汲んだ跡はもちろんそのご利益があるという水を飲むことも出来るので、言ってみてはいかがだろうか。

開館時間:8時から17時半

入場料:ラクダ使いのおじさんに心づけを1、2ディナールほど渡しましょう

シディ・サハブ霊廟                                 

IMG_20151101_103744こちらもモスク同様、イスラム教徒にとっては神聖な場所である。ここにはムハンマドの同志であるアブ・ザマ・エル・ベラウィが眠っている。この聖者、ムハンマドと共に旅をし、同様に専属理髪師でもあった。そのためか、彼は常に預言者ムハンマドのあごひげを三本携帯していたという。(どこにかというと、一本は自分の右脇に、一本は自分の心臓の脇、そしてもう一本は自分の舌の下に・・・)どこまで本当の話なのかは誰も知らないが、周辺では床屋のモスクという愛称がつけられている。ムハンマドと共に旅をし、ムハンマドのあごひげと共に葬られたこの聖人の眠る場所は、IMG_20151101_102724こちらも神聖な場所であるため、露出度の高い服装の場合は入場ができない。中は、マグレブで最も美しい霊廟とたたえられるだけあり、見事なタイル張りや漆喰に美しい文様が施され、ここを見るだけでも価値は充分にある。霊廟、つまり聖者の眠る墓の部分まではイスラム教徒以外は立ち入ることが出来ない。こちらでは常にイスラム教参拝者が国内外問わず訪れている。

開館時間:8時から18時

入場料:共通券を利用

ケフテージ                                     

IMG_20151101_124606ケロアンの裏名物といわれるケフテージ。チュニジアへ訪れたことがあれば、一度は食べたことがあるのではないだろうか。しかしケロアンのケフテージはチュニジア国内でも評判で一味違うもの。 そもそも、ケフテージというのは揚げた野菜(ジャガイモ、辛ピーマン、トマトなど)と揚げた卵をナイフでざっくりと砕きそこにオリーブオイルをかけ、パンと食べるチュニジアのファストフードである。もちろんお店や家庭によって味は若干異なるがなによりもケロアンのもは一段と美味。実はケロアンのものは「にんにく」がチュニスのものよりも効いている模様。ほかにも秘密はあるようだが、知ることが出来なかった。一度ケロアンでご賞味あれ。

 

 

マクロウド                                         

makroudこちらは公式ケロアン名物。マクロウドはここから始まったのではないかと言われるほどケロアンでは有名な甘いお菓子である。もちろん国内全国のお菓子屋さんで購入可能であるが、ケロアンのものは100%おいしい。マクロウドとは小麦粉で練った生地にナツメヤシ(デーツ)のペーストを入れ、揚げてハチミツを絡めたチュニジア国民に長く愛されている揚げ菓子である。本来マクロウドは茶色い色をしているが、IMG_20151101_133552何よりもケロアンのマクロウドと言えば白いものが一番人気で、ここでしか手に入らないものである。この白というのはシャミーヤというゴマペーストが練られているからで普通のマクルードの倍ほどの値段はするものの、食べてみる価値はある。もちろん白いものではなく普通のマクロウドもどこよりも美味しいのでチュニジア人でケロアンに訪れた人々はお土産に何キロも買っていく。日本人にも馴染みやすい味のため、ケロアン散策のお供に買ってみてはいかがだろうか。

マクロード