ブルギバスクール日本語クラスの学生

日本語を教えている、というと

「どんな人が勉強してるんですか?」

と聞かれることが多いです。

これに対する答えは、その年その時によって、変わるといえますが傾向はあります。

 

想像の通り、チュニジアでもいわゆるオタクは多い。8割がアニメから入ったといえるでしょう。

小さいころからアニメで日本語の音に慣れ、おかげで知ってそうな単語は知っているパターンが多いので、

難しいニュアンスの違いをつかんでくれることもある。

 

ただ、この『アニメをサブタイトルなしで見たい!』という学生はすごく脱落率が高い。

アニメのようにカジュアルで楽しいばかりではなく、しんどいひらがなカタカナをクリアし(思ったより難しい)、

実際に使う機会の乏しい言語を続けるというのは根気がいる。

 

そういうわけで、始めて数年たってきたクラスは、アニメファンの多くが脱落し、

クラスの半分がアニメに興味のない、何らかの理由で日本語を続けたいという人になっていることがあります。

 

次に多いのは、言語の先生。英語あたりが多いです。言語への興味からで、1年をしっかりやって修了するパターンが多い。

その他、日本の奨学金に魅力を感じている人、移住希望の人。

最近では、ヨーロッパやアメリカに希望を見いだせなかったバリバリのビジネスウーマンがいて、この人は1年勉強したのち、本当に日本に移住しています。

かわった理由では、日本に旅行に行ったらどこかで迷ってしまい、飛行機を逃した挙句、日本語が全く分からないのでさまよい続けやっと帰ってこれた、次行ったときは迷いたくない、という人。

近代美術のアーティストで東京で個展を開きたい人、日本の肝臓手術の技術を学びたかった医者(本当に1年留学した)、

日本でビジネスをしていた大好きだった叔父様が亡くなり、叔父のことを少しでも思い出したいと思い、昔教わった日本語をもう一度やってみたい、という女の子など…

十人十色で、毎年刺激されます。