入国拒否組
夏もまっさかり、旅行のシーズンで、特に日曜なんかはチュニスの人口減ったな、という感じがします。
実際旅行に出ている、これから出る友達が結構多く、一人は日本に今行っています。
正直、彼が日本に入った報告を見たとき、かなりほっとした。
ちゃんと入国、できたんだ。
日本はチュニジア人にとってビザのいらない国の一つです。飛行機が高いから、結局簡単には
いけないんだけど、チュニジアの中でその認知度はかなり高い。
日本に全く興味なさそうなお兄ちゃんから、日本に行って働きたいんだけどどうしたらいい?
と聞かれる率もとても高い。
実は、この「ビザいらない」はものすごい落とし穴。ビザあったほうがいいんじゃないかと思うくらいです。
そう、チュニジア人は、結構入国拒否にあう。
ちょうどラマダンくらいだったでしょうか、私の友達もしっかり、羽田空港で止められて、
強制的に帰された。帰される人の理由はさまざまですが、そのまま不法滞在しそうな人、っていうのが
なんとなくの基準なんじゃないでしょうか。というのは、ホテルを予約してない、十分なお金がないなど、正当な理由ばかりではないみたいなのです。
友人Bくんは、こっちの結構大きい旅行会社で働いているので、お金もそれなりにあり、
出張でなんどもヨーロッパ、アルジェリアに行っているし、一見問題がない。
彼はずっと日本に行ってみたいと考えていて、去年から日本語を勉強し始め、
往復航空券とホテル予約OK、お金も十分すぎるくらい両替していったけど、駄目だった。
行く前日に一緒にコーヒーをしたとき、東京ではこんなところに行くといいよーなどアドバイスしたので、ある程度東京のこともしっていたはずなんだけど、空港のスタッフは
「あなたは東京のこと、あまり知らないからダメです。」
といって、入国させなかったのだといいます。
一方4月に日本に行ったAちゃんは、ホテルの予約はなし、1カ月滞在だけどお金はほとんどギリギリ。
初の海外旅行が日本。それでも、すんなり入ったんですね。さらに、絶賛バックパッカー中のSくんも、プランゼロ状態でしたが6月から日本入りして、ボランティアなどをしています。
BくんとAちゃんの違いはといえば、まずAちゃんは女の子、圧倒的に日本語がうまい。
人畜無害オーラが出てる。
Sくんはマレーシアから入って、東南アジアを数カ月バッパー後、韓国にいって日本に入った。
Bくんはというと、いいやつだけど、英語にちょっとくせがあり、片言のあいさつ日本語、30すぎた男性。顔がとてもアラブ人らしい。
入国拒否組は、そうじて
「ああやっぱり…」
と思わせる、どこか抜けているところがあります。
それにしても、Bくんは不法滞在の予定など全くなかったわけで、準備も十分すぎるぐらいしていったけど、全部パーだったわけですね、しめて3000DTくらいでしょうか。泣けます。
だったらビザあったほうがいいじゃん…と思ったのでありました。
これは、日本のみならず、ヨーロッパのビザいらない国、セルビアなんかでも同様だそうで、
チュニジア人っていうだけで帰された、みたいなエピソードがそこらじゅうで聞かれます。
ジェンゲンビザ取得はおよそ2000DTくらいの月給がないと通らないそうです。
あと、ビザいらないのはアラブ以外だとタイやマレーシア、ブラジルなど、全部遠い。
まわりの友達で日本に行きたい、ちょっと入国怪しそうな人がいたら、Sくんの例があるので、マレーシアから入るべし、とアドバイスするようにしています。
Bくんは、またプラン練って来年トライする、ハハハハ!!とかなりポジティブです。