大学院生活

割とあっさり、大学院の入学許可が下りた。

大使館から紙が出たのち、3か月。10月2週目に教育省に行ったら

「もうOK、全部終わって大学に送ったよ!」

と、決して爽やかではないながら少なくとも紙をなくすことがなかったこの職員。

感謝しなければならない。

 

翌日大学に行き、授業参加の許可が下りたところで、私の大学院生活がスタートしました。

ハイ・ハドラにある外語大の応用言語学。

 

私は言語にはそこそこ興味があったにせよ、言語学が本当にやりたいというより、楽に安く大学院に行きたかっただけだった。チュニジアの教育は素晴らしく安く、なんと118DTぽっきりでした。

日本人でも大学院に行けるし、過去に様々な大学で勉強した日本人がいると聞いている。

 

そんなわけで特に期待なく、『緩くて、英語でよくて、楽なのがいいな!!』と

思って入ったのが、良い意味で裏切られた。

 

まず、言語学がすごく面白いということを知る。今まで外国語を習得したことがある人や、

何らかの言語を教えたことがある人は、みんな近い未来に役に立ちそう、と思える感じです。

 

また、教授陣がすこぶる素晴らしいのも驚いた。

ここの英語科の生徒に『先生すら大したことない』と聞いていたのでラッキー簡単そう、と思っていたが、

大学院に限ってはそういうわけでもなさそうで、多くの教授がイギリスの大学を出ており、アカデミックかつきれいな発音の英語で全授業をやりきることができるのです。説明をチュニジア語に頼ることはありません。

授業開始前はチュニジア語で楽しく雑談していたかと思えば、授業開始とともにさっと厳しい顔に切り替わり、

3時間を休憩なしで喋り切る(本当に止まらない!)教授など、すごいプロ!それだけで感動もの。

 

私のクラスメイトはみな英語科を出ていますが、バックグラウンドの乏しい私をみんな親身になって助けてくれ、

学部時代のノートをコピーしてきてくれたり、授業の難解な部分があると、分かった?いくらでも説明するよ!

と人助けの精神にあふれている。感謝感激です。

プレゼンテーションの平均レベルの高さなど、チュニジア人の新たな一面を発見しています。

 

ただ、教授は厳しい環境を切り抜けてきた人たちなので、課題の多さはきつい。

私、英語で1冊本読んだことないし、日本語でも読まない人なので、大量に読まなきゃいけないこの生活、すでに悲鳴。

4行目で眠くなる。

4年目のチュニスはそんなスタートになりました。