失礼なのかどうなのか
苦いシェアハウス経験からシェアを避けていた私。
いろんな事情からついに解禁したシェア生活はもうじき3週間を過ぎますが、同居人ニコラはずいぶんと落ち着いた一緒に住むのにぴったりのきれい好き男子で案外快適なものです。
夕飯を一緒に済ませたところで家からミネラルウォーターが尽きたので、散歩がてら一緒に買いに行く。
日曜夜にまだやっているハヌートをやっとこ見つけ、入るなり私は
「水のスティカ(6本セット)ください」
と言ってささっと支払いを済ませる。ニコラもニコラで、
「僕にもそれ」
とフランス語で言って、同じものをゲットした。
12本のボトル抱え店を出るなり、ニコラは
「今、僕あいさつを一切しないで買い物したけど、なんかチュニジア人みたいだよね」
と苦笑いした。
フランスの、少なくとも彼の町では、まずこんにちは、から始まって、元気?と世間話につながり、それなりの会話をするのが礼儀なんだとか。
もちろんパリなどの大都市なら少し事情は違うだろうけど、彼にとってこの買い物体験はチュニジア的な「失礼」さが身についてきた気がして、いい気分ではなかったよう。
チュニジアでの生活で、私も私で周りの人がなんて「失礼」なんだろうと思うことがある。
日本でいう礼儀はここでは通用しないし、他国から帰ってくると、みんなが初対面から友達口調なことにむっとすることが多い。
通行人に目の前で急に止まられ、「今携帯を買いに行くんだけど、いいスマホしらん?」とか聞かれる。
誰。。?って言いたくなる。。
逆に言えば、私はこの国での礼儀がまだ身についてないのかもしれません。
タクシーに乗るなり挨拶せずに行き先だけを言うと
「ボンジュールもサバもないの?」
と運ちゃんに怒られたこともある。
日本では運転手に元気ですか?とか言わないからなぁ…
海外経験の長い友達に相談すれば、
どこの国でも一緒、ノルウェー人は失礼、イスラエル人は失礼、よく聞いたわー、世界中で言ってるよ、人間って失礼なんじゃない?
との答え。
そう、チュニジア人が失礼なんじゃなく、文脈が違うだけ…
そう思い利かせて、ムッとする瞬間をやり過ごそうとする私の毎日です。