出張チュニジア人 オランダ編 サラさん

私お休みを頂きまして、4泊5日旅行に出ていました。

飛行機の中が好きな人、多いと思います。
移動中、人ってちょっとだけ社交性が増す。
不思議な会話と出会いが生まれるものです。

アムステルダムに着陸し、飛行機からゲートまでバスに乗っていると、
チュニジア人が話しかけてきた。
アムステルダムは初めて?どこから来たの?と、初老の男性。

この男性、近くに座っていたけれど、なにやらこっちをちらちら見ていたので、
何か話したい雰囲気だな、とは思っていた。
荷物を上げるときに、日本語で『はいどうぞ』
と綺麗な発音で言ったので、日本語がしゃべれそうな人だな、とは思ったものの、
私は控えめにありがとうといって自席についたのです。

「はい、初めてです。日本ですよ。」
機内のやりとりで、お互いなんとなく素性が気になっていたので、とりあえずの確認。
挨拶話で、彼はアムステルダムのホテルオークラ、レストラン山里のウェイター長であることが分かった。

レストラン山里、後で調べたらヨーロッパでかなり良いレベルの懐石を出す和食レストラン。
そこでサラさんは30年も勤めてるのだといいます。

バスが入り口に着き、もうオランダのパスポートを持つサラさんは、
さっさと入国を済ませ、荷物のところで私を待っていた。

ちょっと日本っぽい表情を見せる

チュニスエアーで働いていたサラさんは、そのままオランダに移住しホテルオークラに就職。
お客さんはみんな日本人。シェフもみんな日本人。
ホテルオークラで働くチュニジア人は彼だけなのだと言います。
そりゃそうだ、でも珍しい人に会って、驚いた。

海と魚が好きで、毎年夏チュニジアに帰っては、ハンマメットやマハディアの海辺に
アパートを借り、魚料理を楽しむのだそう。
最近のチュニジアは汚くて、ホリデーなのにあまり休めないな、とちょっと愚痴をこぼす。

今年65歳になり、10月15日で半分リタイア。週に3日だけ働いて、のんびり過ごすのだそう。

いただいた名刺には、しっかりカタカナで彼の名前、ヘッドウェイターと書いてある。
長年頑張って、日本人のために働いてきたんだなぁ。

アムステルダムにいて、チュニジアに興味がある人、ホテルオークラにいってみたら、サラさんに会えるかも。