2023年7月更新 初版 - 編集 TANAKA

北アフリカ、地中海に面する古代からの悠久の歴史を刻む都市チュニス。
古代から北アフリカの中心として、アフリカの語源イフリキアと呼ばれた街が今のチュニスです。

チュニジアの首都であり、経済、政治の中心として今も栄えており、チュニス中心部では昔ながらのアラブの顔をのぞかせるチュニスの旧市街メディナがあり、その東側にフランス領時代につくられた西洋風のコロニアル形式の建築物が多く立ち並ぶ、メイン通りであるハビブ・ブルギバ通りを中心とした新市街があります。
旧市街は世界遺産にも登録されており、チュニスの中でも特に人気の観光地スポットです。
また、旧市街、新市街から大きなチュニス湖を挟んで、地中海沿いには古代カルタゴ文明が発祥の地であり、いまでもカルタゴと呼ばれる地区があります。
カルタゴ時代の遺跡に加え、植民都市として栄えたローマ時代の遺跡がこの地区のあちこちで見る事ができ、さらにこのカルタゴ地区の先には、アンダルシア系の文化が色濃く残るチュニジアンブルーが映える街、シディ・ブ・サイドがこの地を訪れる観光客を魅了します。

今回は魅力たっぷりの魅惑の古都チュニスとその周辺のお勧め観光スポット7選をご紹介します。是非、チュニスの観光の参考にしてみてください。

魅惑の古都チュニスとチュニス近郊のお勧め観光スポット7選 

  • 1,チュニスの旧市街メディナ -- 世界遺産 --
  • 2,チュニスの新市街
  • 3,バルドー博物館
  • 4,カルタゴ遺跡 - 世界遺産 -
  • 5,シディ・ブ・サイド
  • 6,ラ・グレット地区
  • 7,ラ・マルサ地区

1、チュニスの旧市街メディナ - 世界遺産-

チュニスに訪れたら必ず訪問したい場所、チュニスの中心街にあるチュニスの旧市街メディナだ。
アラブ時代の中心地であり、グランド・モスク(オリーブ・モスク)を取り巻くように様々な特徴なる市場の通り、細い路地、ひしめき合って建てられている建物が特徴的だ。
今でも現地の人が利用する様々な日用品や道具に加え、観光客向けの多くのお土産物やその工房がこの狭い旧市街の中にある。もちろん住宅として今でも暮らしている人もいる。
最近では旧市街の古い豪邸を改築して使われているダール系ホテル(ダールとはアラビア語で家の事)やレストランが多くあり、昔ながら伝統あるアラブ建築を楽しみながら宿泊や食事を楽しむこともできるようになってきている。

メイン通りは多くの店が立ち並び、にぎわっているが住宅地方面に向かうと閑散として静かな雰囲気に包まれる。
道に迷うと元の場所に戻るのは困難、観光する場合は十分に気を付けて楽しもう。

名称チュニス旧市街メディナ // Tunis Medina
住所Tunis Medina , Tunis, Tunisia

2、チュニスの新市街とハビブ・ブルギバ通り

チュニスの旧市街メディナ、東側に位置するチュニスのメイン通り、ハビブ・ブルギバ通りを中心とした地区の事、旧市街に対してチュニスの新市街と呼ばれている。
この地区には多くのホテルがあり、チュニスの観光の中心地となっている。
19世紀のフランス領時代に作られた地区で主にフランスによる西洋風のコロニアル形式の建物が立ち並ぶ。
アールヌーボー形式のチュニジア市立劇場や、ローマ・ビザンチン様式を用いられた大聖堂、パリのリヴォリ通りから着想を得て作ら得たフランス通りにはアール・デコ形式のラ・ナショナル・ビルディング等有名な建物が複数ある。
パリのシャンゼリゼ通りを彷彿させるハビブ・ブルギバ通りには多くのカフェやレストランが立ち並び、多くの観光客が散策を楽しんでいる。
少し、メイン通りから離れた場所には、チュニスの中央市場(セントラルマルシェ)があり、多くの新鮮な魚介類や野菜、果物、スパイス等のが販売されており、見ていて飽きることはない。
旧市街とはうって変わって、フランス領時代の建物とアラブ文化が織りなす奇妙な空間は魅力的で非常に興味深い場所だ。

名称チュニスの新市街、ハビブ・ブルギバ通り周辺
住所Avenue Habib Bourguiba, Tunis, Tunisia

3,バルドー博物館

チュニス中心街から西側の地区、バルドー地区にある、チュニジアを代表する博物館がある。
元々バルドー地区には19世紀頃、この地を治めていた総督ベイの宮殿が立ち並んでいた。その宮殿の1つが今のバルドー博物館として利用されている。
オスマン・トルコから派遣された総督がベイと呼ばれており、その後ベイの一族が自治権を持ちこの地を治めてた。
そのため、当時のオスマン・トルコ様式の美しい化粧漆喰や天井装飾で飾りつけられた建物がそのまま博物館として展示されており、その建物自体も注目の一つだ。
この博物館にはチュニジア中から出土した先史時代、カルタゴ、ローマ時代の様々なコレクションが展示されている。
その中でも一際目を引くのがローマ時代からビザンチン時代にわたる様々なモザイクコレクション。
この地のカルタゴ文明が滅亡後、ローマ時代の植民都市として、ローマの文化が華を咲き、多くの大都市がこのチュニジアに築かれた。
その時代のかなりの数のモザイクが展示されており、当時のローマ時代の生活の様子やローマ神話等が表現され、ビザンチン時代になってくるとキリスト教にまつわるモザイクも増えて、かなり見応えがある。
その他にもカルタゴ時代の石像や、アラブ時代に入ってからの様々なコレクションもあり、チュニジアの歴史を肌で感じることができる、お勧めの観光スポットだ。

名称国立バルドー博物館 / Le Musée National du Bardo
開館時間5月1日-9月15日 9:00 - 17:00 // 9月16日 - 4月30日 9:30 - 16:30
休館日月曜日
入場料13.000 TND
行き方路面電車メトロ : チュニス中心街のバルセロナ駅、もしくはリパブリック駅から路面電車メトロ 4番線 Kheiredinne行に乗車(約10分から20分)、Le Bardo駅にて下車、博物館まで徒歩約10分。
タクシー : チュニス中心街から約 15分から20分、5TND-10TND 、タクシー利用をお勧め。

4、カルタゴ遺跡群 -世界遺産

チュニス中心街からチュニス湖を挟み北東部の地中海沿岸部がカルタゴ地区だ。名前の通り古代カルタゴ文明の発祥の地とされている。
紀元前7世紀頃、現在のレバノン付近の王国でフェニキアの女王が王族争いに巻き込まれ、地中海へ逃げ出し、この地に流れ着いたのが始まりと言われている。
かの有名なハンニバル率いる大国カルタゴとしてローマと渡り合ったとして有名、ローマによってカルタゴが滅ぼされた後はローマ帝国の植民都市が築かれた。
その後、アラブ侵攻によりローマの植民都市は滅ぼされこのカルタゴ地には町は作られず手つかずに放置されることになったとか。
現在では閑静な高級住宅街となり、複数の場所にカルタゴとローマ時代の遺跡が点在し、この遺跡群をまとめて世界遺産としてユネスコに登録されている。
ゆっくりと町中を散策しながら1日かけて各遺跡を見て回ったり、レンタル自転車でサイクリングを楽しみながらの観光もお勧めだ。
代表的なカルタゴ遺跡 : ビュルサの丘のカルタゴ遺跡(カルタゴ博物館) / カルタゴの円形闘技場 / ローマンヴィッラ / アントニヌスの共同浴場跡 / カルタゴの聖地トフェ

名称カルタゴ遺跡 / Site archéologique de Carthage
開館時間5月1日-9月15日 8:00 - 18:00 // 9月16日 - 4月30日 8:30 - 17:00
入場料12.000 TND / カルタゴ遺跡共通券
行き方鉄道 TGM : チュニス中心街のTunis Marine駅から Marsa Plage行に乗車(約30分)、Carthage Hanibal駅にて下車
タクシー : チュニス中心街から約 30分、10TND-15TND

5、シディ・ブ・サイド

チュニスの中心街からチュニス湖を挟んで北東方面、カルタゴ遺跡からさらに先にある、ギリシャの街並みを彷彿させる青と白に統一された丘の上の小さな街がシディ・ブ・サイドだ。
チュニジアで一番美しい街ともいわれており、アラブとアンダルシア様式が融合した建物が綺麗で鮮やかなチュニジアンブルーと白い壁、綺麗に咲き乱れるブーゲンビリアやハイビスカスに彩られている。
この地にかつて住んでいた男爵が鮮やかなチュニジアンブルーをとても好んでおり、この地の街並みを保存すべく世界で初めて無秩序な建築を禁止する令を敷いたといわれている。
町中には当時のシディ・ブ・サイドの裕福層の生活様式を展示、当時の豪邸をそのまま見学できる Dar El Annabi 博物館や、地中海音楽博物館などもある。
丘の上の街はとても小さく、ゆっくりと街中を散策するのには最適、地中海の望むカフェで休憩しつつ、チュニジアの水たばこ等楽しんでみてはいかがでしょうか?

名称シディ・ブ・サイド / Sidi Bou Said
行き方鉄道 TGM : チュニス中心街のTunis Marine駅から Marsa Plage行に乗車(約30分)、Carthage Hanibal駅にて下車
タクシー : チュニス中心街から約 30分、10TND-15TND
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6、ラ・グレット地区

チュニジアの海の玄関口がこの港町ラ・グレットだ。チュニス中心街から約10㎞チュニス湖を挟み東側にあり、カルタゴの手前にある地区だ。
イタリアやフランスからくる定期便フェリーや地中海クルーズ船が定期的に寄港するのがこのラ・グレットだ。
港町というこうとでもあり、多くの海産物がこのラ・グレットに水揚げされる、それを使ったシーフードレストランが有名。
ラ・グレットのフランクリン・ルーズベルト通りには多くのシーフードレストランが立ち並び新鮮な海鮮料理を楽しむことができる。
一部、カラッカと呼ばれるラグレットの城塞が残っているが、残念ながら現在は中を見学することができない。
海外沿いにはビーチやカフェ等もあり、夏の夜にはチュニジア人がこぞって訪れ、カフェや散歩を楽しんでいる。
シディ・ブ・サイドやカルタゴの観光を楽しんだ後に、美味しいシーフード料理を食べに訪れてみてはいかがだろうか。

名称ラ・グレット / La Goulette
行き方鉄道 TGM : チュニス中心街のTunis Marine駅から Marsa Plage行に乗車(約15分)、La Goulette Vieille駅にて下車
タクシー : チュニス中心街から約 20分、10TND-15TND

7、ラ・マルサ地区

チュニス中心街から、車で30分程の場所にある地中海沿いのチュニジアの憧れの地区でもあるのがラ・マルサだ。
裕福なチュニジア人や外国人が多く住む地区であり、チュニス中心街と少し雰囲気が変わる。
ラ・マルサのメイン通りでは地中海を見渡すことができる遊歩道があり、レストランやカフェ等が立ち並ぶ。
町中には厳選されたチュニジアの伝統工芸品や化粧品雑貨、食料品雑貨が多く点在しており、一味ちがったチュニジアの顔を楽しみながら、ゆっくりと散策することがお勧めだ。
散策につかれたら地中海を眺めながらゆっくりとカフェをするのも良い。

名称ラ・マルサ / La Marsa
行き方鉄道 TGM : チュニス中心街のTunis Marine駅から Marsa Plage行に乗車(約60分)、終着駅 La Marsa Plage駅にて下車
タクシー : チュニス中心街から約 45分、15TND-20TND

チュニスとチュニス近郊のお勧め観光地7選をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
地中海とアラブ文化に、カルタゴ、ローマの古代文明と遺跡に色とりどりな街並み、チュニジアブルーと多く盛りだくさんのチュニスを是非満喫してください。


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