生まれるデザイン、消えゆくデザイン

年末は展示会が多くて、しばらくぶりに様々な品物を見ることが出来ました。

展示会のようなところに出品をする店はやはり時代の先端を行っていなければならず、

良い悪いは別として目新しいものが多かったのが印象的でした。

 

一方おさんぽで巡るメディナの古いお店など、最近になってようやく、少しずつ、

ものの性質?が分かるようになってきました。

メディナに売っているのは古今東西様々で、輸入製品、チュニジアでも地方の製品、

新しいものの横にはずっと売れ残っているものが、ほこりをかぶって置いてあったりするのです

 

私はアラブ雑貨にものすごく愛があるわけじゃないけれど、ここにいる日本人の方々の

買い物についていくにつれ、だんだん、惹かれるようになってきた。

 

メディナさんぽの時、カスバ通りの中腹にナブールのポッテリーを売るお気に入りの店があり、この前も

ちょっとひやかしで行ってきた。

店のお兄さんは小柄で痩せていて、いつもそこにおり、発音だけうまくない英語で色々教えてくれます。

 

このお兄さんの所にある、このデザインのポッテリーが好きで買いに行っていたのだけれど

何度行っても、古く売れ残ったのばかりで、ちょっとかけてたり、なんだりで、

全く増える様子がない。

チュニジアだとオーダーすれば作ってもらえるので、

「このデザインでオーダーできませんか」

と聞いたら

「このデザインはもうやってないから出来ないね」

とあっさり。。。

デザインが細かい分時間がかかり、新世代はやらず、昔やってた人も作らなくなったらしい。

さらに、長年売れ残っているだけあり、あんまり人気がなかったのかも

確かに、他のポッテリーと比べ高いし、買わないよなあ

金にならないならそりゃしょうがない、これは消えゆくデザインなのであります。

 

こうして消えるデザインのものは、展示会に運ばれることなく、

すみっこにどんどん追いやられ、

一方では時代の波に乗って、新しいデザインが生み出されていくのでありましょう