チュニジアの美容
チュニジアに長期滞在を考えている皆様、大して問題にはならなくともちょっと気になる美容についての情報です。男女ともに参考程度に読んでいただけますと幸いです。
- 髪の毛
まずは髪について。チュニジアにはたくさん床屋があります。いわゆる床屋であって美容院ではありません。男性であれば整髪と髭剃り。女性は整髪と髪の毛を染めることまでは出来ます。パーマまでやってくれるところは高級街の美容院を探すといいでしょう。チュニジアはイスラムの国、女性で髪を覆っている人もいるため美容院も男女は別れています。男性は比較的オープンになっているためすぐに床屋と分かりますが、女性用の床屋は窓も扉もカーテンがかかっており外からは見えないようになっています。原則、理髪免許を持っている人しか散髪は出来ませんが男女ともに切り方が荒いです。日本のようにシャンプーを散髪前後でしてくれたり服に付いた髪の毛を掃除機で吸い取ってくれたりは、ありません!散髪に行った後は家でシャンプーをしましょう。正直、チュニジアの床屋にある道具はあまり洗練されたものではありません。はさみも剃刀もプロ用のものではありません。染め粉も日本のドラッグストアに売ってあるあれと同じものを使っています。もちろん理髪師の腕によって染め具合やむらもでてくる。気になる方は先ほどもいったようにエステティックのほうへ行きましょう。男女ともに、髪を短くするだけ、そろえるだけ、という方は床屋で十分です。ちなみに全チュニジア、月曜日は床屋の休日となっています。土日も営業しているため、月曜日は開いている床屋はありません。気をつけましょう。値段は男性が5ディナールから。女性はカットのみであれば10ディナール前後からとなっています。(あくまで町の床屋価格、美容室へ行けば値段は上がります)
- 脱毛について
アラブ圏と言うのは毛にうるさいのです。男も女も体毛を気にします。
-男性
日本人とは違い、若くてもひげを生やしたがります。40以上の人でツルツルの人のほうが少ないです。これはひげが生えていることが男性の象徴であり、より男性らしい魅力がある・・・と考えるからです。あるいは預言者ムハンマドもひげを生やしていたからとか。これ以外にも胸毛やすね毛、腕毛もそれなりに生えていたほうがいいとチュニ男たちは思っている模様。海に行ったときにツルツルなのははずかしいよ、女じゃないんだからサ・・・とのことです。しかし、そんな男性たちも身だしなみとして剃っていなければならない部分がいくつかあります。①うなじ:ここは基本的に長髪の男性のいないチュニジアでは割りと目立つ部分です。髪の毛を切った後はしっかりまっすぐ剃ってそろえます。②わき:Tシャツから見えたらぞっとするでしょ、それに一番汗かくところだし放っておいたらにおうよ。とか。③デリケートゾーン:日本では風俗関係しか剃らないところですが、ここは蒸れるし排泄を行うところなので毛を除いて清潔に保たなければいけない!そうです。コーランにも記載があるとか。
-女性
女性は日本と同じく除毛をしたがります。チュニジアにはムスリムの女性で腕や足、髪を隠している人が半数ほどいますが、そのように外には毛を出していない女性でも中はぼうぼう・・・というわけではありません。しっかりケアしています。腕やすねはもちろん、眉毛もしっかりきりっとしています。日本人女性のように眉毛はほぼ全剃りで書いている・・・よりも、地毛をしっかり使ってその上にさらにしっかりと書いている・・・印象があります。女性も男性同様、デリケートゾーンをそります。蒸れないし清潔だからいいとか。剃刀で剃ると剃刀負けで肌が荒れたりかゆみが出たりするのでそのためにシュガーワックスで抜きます。シュガーワックスははちみつと砂糖を煮詰めたべたべたするものを肌に薄く塗り、その上に布ガーゼを当てて引き剥がします。最初は痛いですが、肌の負担も少なく、次に毛が生えるのも時間がかかるからとか。ちなみに日本にある顔そり用の剃刀(1枚刃縦型)のものはチュニジアには売っていません。眉をそろえたりうなじを作ったりするのには非常に重宝するのですが・・・残念ながらありません。日本からもって行きましょう。
- ダイエット
老若男女必見。ダイエットについてです。チュニジア人は正直ふくよかな人が多いです。男女問いませんが特に中年以上の女性は。男性も25を過ぎるとぽっこりお腹になってくると言われています。日本人はなぜ華奢なのか、とよく聞かれますが私の個人的な感想を述べますと、食事の内容と運動量の影響からかと思います。
-食事について
チュニジアの食事は大変おいしいです。また、野菜や果物も豊富にあり、常に新鮮で季節ごとの野菜が市場に出されているので栄養価も高いです。もちろんイタリアやフランスの影響からパンやパスタなどの炭水化物も非常においしく製造されています。地中海からの魚介類料理もあり、もちろん肉料理もあり、イスラム教の教えからアルコール摂取はないため基本的には問題ない食生活を遅れるはずです。が、問題はチュニジア人の食事の仕方にあります。彼らは炭水化物を大変多く摂取します。また常にパンを一緒に食べます。サンドイッチやソースなどではなく、スープにパン、サラダにパン、パスタにパン、クスクスにパン・・・など、一日にメイン料理とは別に2本ほど食べているのでは・・・ないでしょうか。摂取している炭水化物と比較すると野菜が不足しがちなので栄養バランスが崩れてきます。ゆえに肥えていく、と言うのが私の見解です。しかし、素材そのものは大変いいですし、レトルト食品は存在しないのでチュニジアの食材を利用してバランスの取れた食事をすれば太ることはないでしょう。ただし、甘いものには注意!チュニジアのお菓子は甘め、揚げ物も多いのでカロリーも豊富です。コーヒーや紅茶も最初から砂糖が入っていることがほとんどですので気をつけましょう。
-運動について
チュニジアは娯楽の少ない国です。もちろん綺麗な海、豊かな自然はあるものの、行楽地などが少なく、週末は家でごろごろ、あるいはカフェに集う・・・などあまりアクティブではありません。各町にジムなどはありますが会員制であるため習い事として初心者は始めにくい気がします。よって仕事から帰った後は家にまっすぐ帰るかカフェで暇つぶし・・・という習慣が出来ています。ことに女性は専業主婦が多いため家事と買い物以外の運動は余りありません。体育も日本ほど盛んでないのでやはり運動不足には定評があるでしょう。
-ダイエット商品
ダイエットに役立つ商品は売られています。例えば脂肪燃焼ベルトやトレーニングマシーンはテレビショッピングで繰り返し流れていますし、スーパーへ行けばカロリーオフのお菓子や砂糖も売られています。ただ、どれほどの人がそれを信じて購入するか、あるいは実践するかというと、売れ行き具合からも非常に少なそうです。日本と比べてもそれほど多くの商品は売られておらず、品質的にも劣ります。チュニジアでダイエット商品を使ってのダイエットの道はそうたやすくないと覚悟しておきましょう。
-断食
イスラム太陰暦にはラマダンと呼ばれる月があります。この30日間は全世界のムスリムが断食を行います。チュニジアでももちろん行われます。この断食は日の出ている時間のみ行われ飲食を経たねばなりません。日が沈んでいる夜の数時間は好きなだけ飲食をすることが許されています。近年は丁度夏の時期に重なっているため、気温も高く、日照時間も長いため大変過酷ですが、病人や子供と老人、妊産婦を除いてはほぼ全てのチュニジア人が行います。1日一食となるため体重は減るかと思うのですが(日本人の私が一月行ったところ5キロ減りました)チュニジア人は逆に体重が増加しています。これは夜食をいつも異常に多くとるのと、翌日のために食べ溜めておこうという意識から通常の3食分よりも多くのカロリーを1食で摂取しているからのようです。
- お水とお風呂
お風呂、シャワーについては以前生活大辞典の中に記載しましたが(以下参照)
お風呂事情
はじめに 日本人の生活には欠かせないのがお風呂。 我々は毎日入浴をしますね。毎晩大抵決まった時間帯に、夕食前後、仕事帰り、就寝前などその日の汚れを落とすだけでな…
そのなかでの美容について少し記載したいと思います。お風呂で必要な大抵のものはチュニジアで購入可能です。ただ、日本のように種類が限りなくたくさんあるわけでもありません。自分に合うものを探すか、敏感な人は日本からもってきましょう。
-水
チュニジアの水は日本とは違い硬水です。よって毎日シャワーをすると肌が乾燥して・・・という方もいるかもしれません。冬場は特に乾燥するので肌の強くない方は毎日しなくてもいいかもしれません。(おそらくチュニジア人も冬場は毎日しない)シャワーから出る水は基本的に綺麗ですので問題ありませんが、たまに水道管の問題で鉄くさい、カルキくさい場合もあります。入浴に使う分には問題ありません。
-シャンプー、石鹸
あまり困りません。シャンプー、トリートメント、ボディーソープ、石鹸はチュニジアでも比較的いい物を見つけることが出来ます。スーパーなどで買うのがいいでしょう。質も値段もピンキリです。一般的にボトルのシャンプーは3ディナールから購入可能です。ヨーロッパからの日本でも聞いたことのある商品でも10ディナールしないでしょう。日本同様、シャンプー(champoo)リンス・トリートメント(apres champoo)ボディーソープに分かれています。リンスインシャンプーもあれば、オールインワンもあります。シャンプーは薬局でも売られています。こちらは一つ20ディナールほどしますが、頭皮の弱い方や水による枝毛の予防のために薬局のシャンプーを使うのは得策です。洗顔フォームもスーパーのシャンプーコーナーに売られています。ダヴやロレアルパリなどのメーカー各種ありますが、私は薬局で売られているにきび対策の洗顔フォームをあわ立てて使っています。皮膚科で処方されたものですが、一般に処方箋無しでも薬局で購入できます。15ディナールほど。石鹸も各種あります。しかし一番チュニジア人に愛用されているのが無臭の緑の石鹸。この石鹸はお風呂のコーナーで書いたとおり、あかすりには欠かせない石鹸です。この謎の緑の石鹸、どこにでも売られているのですが、無臭。あわ立ちも悪いですが、体の油を落としてくれます。そのため、この石鹸で体を洗ったあとにあかすりをすると恐ろしいほど体についている垢がぼろリぼろリと落ちていきます。これもあかすりを行う予定のある人は買ってみる価値アリ。全てにいえるのが安ければ安いほど質が下がるという点です。チュニジアのシャンプー、安くても香りのいいものが多いですが、洗ったあとに肌が張る、髪がぎしぎしする、といったものがあります。平均的な値段ボトル一個6ディナールほどのものを購入すると安心です。
-保湿クリーム、ローション、化粧水
チュニジアでシャワーをした後は肌の保湿が必要です。水が硬質なので入浴後、肌が張ることはよくあります。そのためにボディークリームで体の保湿、化粧水で顔の保湿をするといいでしょう。ボディークリームはチュニジアでも売られていますが日本と比べて割高なのと、それほど種類はありません。べたつくものだったり、あぶらっぽ過ぎるものもあるので有名メーカーのものなどがいいでしょう。顔用の化粧水や保湿液も日本ほど高質のものはありません。肌に合うものが一番ですので持参するのが賢明です。フラワーウォーターという花を蒸留して作った水は化粧水としても使われます。お菓子やコーヒーに入れるのが一般的ですがチュニジアは無添加のフラワーウォーターが安価に売られているので肌にもとてもなじみ、化粧水とも使われます。べたつかず、いい香りがしますので市場やスーパーのお菓子コーナーに売られているものを試してみてもいいでしょう。
- 日焼け対策
チュニジアは非常に日差しの強い国です。特に夏場は湿気はないものの焼け付くような日差しがじりじりとあなたを焦がします。これに挑むにはそれなりの事前対策が必要です。まず帽子。イスラム教徒の女性が肌を隠しているのは宗教的な理由がメインですが、日よけ対策と言うのもあります。一見暑そうに見えますが、日光が直接肌を焼かないため暑くないようです。チュニジア人男女ともにサングラスもかけています。夏はもちろん冬も日本よりもまぶしいためあると便利です。そして日本人が最も気にするのは日焼け止めクリーム。長袖長ズボンでも手足や顔をしっかりぬっておきましょう。曇っている日でもチュニジアの紫外線は強いです。日焼け止めはチュニジアでも強いものが売られています。スーパー、薬局で売られているものは良質です。また、強さも明記してあるので参照して下さい。
夏場に暑いところへ長時間いると体調を崩す場合があります。チュニジア人でも長時間メトロやバスにいる場合、炎天下を歩いている際に熱中症になり倒れる人が多くいます。その際は周囲の人が助けてくれますが、水を頭や顔にかけられる、気付けのために香水をかがされる、砂糖や飴を口に入れられるなど、かなり原始的ですが効果抜群の応急処置をしてくれます、が決して救急車は呼びません。よほど酷い場合はその後自力で病院へ。少なくとも日陰の涼しいところでしばらく休みましょう。
- 化粧
化粧品はたくさんありますが日本のようにプチプラでいいものはそうありません。プチプラのものはスークでたくさん売っているのですが中国製の悪質なものが多いです。そのようなものは日本の100円均一のものよりも使えないので買わないほうがいいかと思います。チュニジアにも化粧道具の売っている専用ブティックがあります。そこですと国際価格で一流メーカーの化粧品を購入することが出来ます。日本の百貨店ほど各ブランドごとに分かれてブースがあるわけではありませんが、十分に選ぶことが出来ます。
お化粧の仕方ですがチュニジアは比較的濃い目の化粧をする女性が多くいます。それかすっぴん。チュニジア社会では化粧が身だしなみという認識は強くないためすっぴんの女性も多くいます。化粧をする人は目元とファンデーションが濃いめです。色の白くない人はファンデーションで地肌をカバーします。アラブ人の目は大きいですがアイシャドーやアイラインも強めに出ています。ただ、まつげは長いため付けまつげはしていませんし、売られていません。日本人は比較的若く見られるため化粧に気を付けることもないと感じています。また、春と秋も比較的気温が高く、汗を大量にかくため化粧崩れの恐れがあります。日本とは違い化粧室に鏡があるとは限りませんので覚悟しておきましょう。
- 洋服
留学や転勤などで考えてしまうのが洋服。持っていくものの中で一番量が多くはなりますが、現地でも購入できるからな・・・と、どのくらい持っていくのか考えてしまいますね。
-衣装のチョイス
チュニジアはアフリカ・アラブ圏なので暑いイメージがあるかと思いますが、その通りです。夏は長くて暑いです。とはいえ冬はやってきます。チュニジア北部であれば雪も降ります。首都チュニスでも冬は寒く、雨が降れば大変冷えます。ですので防寒具は必要!手袋や帽子までかぶっている人はいませんが、コートとマフラーは冬には必要です。一方、夏場ですが暑いので着替えを多めに持っていきましょう。チュニジアは建物の中でもクーラーの効いていない所がおおいです。ただ、服装として好ましくないのは短パン。男性が膝丈以上を履いているとダサい、あるいはゲイ、女性が膝丈以上をはいているのは宗教上好ましくありません。特に女性は極端な肌の露出は暑くても避けるようにしましょう。宗教についてはこちらをご覧下さい。
-日本から持っていく
さて、では何を日本から持っていけばいい?ということですが意外と必要な衣服はあります。チュニジアには大抵全ての洋服は売られていますが、質を言えばあまりよくありません。例えば下着類は直接肌に触れるものですので高品質で体にフィットするものがいいでしょう。現地で購入する場合は数少ない海外下着メーカーショップに足を運ばなければなりません。靴下もチュニジア製は伸びが悪いです。何度か履いたり洗ったりすると足首のところがべろべろになります。ですので下着と肌着、靴下は男女とも日本から持参するのが賢明かと思います。
-チュニジアで買う
普段着に関してはチュニジアでも購入が可能です。ただ、日本と比べると質の割には高額です。ZARAやBershkaなどヨーロッパファッションブランドなどもありますが税金などの関係で日本の店舗よりも少し割高になっています。通常のブティックに売られているものも同じく日本と同じ値段かそれよりも高めです。またこちらの場合質があまり良くありません。色落ちが激しかったり、生地が薄かったりします。新しい洋服を購入する際、お勧めするのはやはり割高を覚悟で正規の海外ファッションメーカー店で購入するか、フリップで購入することです。フリップとは古着市を言います。チュニス中心部にはもちろん、各町に一区画はフリップが毎日開かれています。ヨーロッパやアメリカから送られてきた古着がテントの下の机に所狭しと積み上げられ、売り子のお兄さんたちが一生懸命値段を叫んでいます。1ディナールから数10ディナールでブランドメーカーものを購入することができます。ただし、古着であるということをおわすれずに!汚れていたり破れていたり、という場合もあります。掘り出し物があればここでもいいかも。ただし、好みのものが見つかるとは限りません。
チュニジア、まがい物が多くあります。多くはスポーツブランド。通りやお店に売っているものでもよくできた偽物だったりします。もちろんあからさまに偽物と分かる商品もあり、それは安価に購入できますがよくできた偽物はオリジナルと同等の値段で売られていたりします。購入を考える際は正規の販売店できちんと買いましょう。
スーツやフォーマルの服はにほんじんの体系に合うものが余りありません。特に女性のスーツは見つけるのが難しいでしょう。パーティーなどの華やかな場所できる服は購入できますが、ビジネスで使える服はあまりありません。男性であればオーダーメイド、女性は数少ない店で合うものを見つけるしかないでしょう。